フランス語で金属探知機のことを『 détecteur de métaux デテクター·ド·メトー 』と呼びます。
Garrett ACE 400i Détecteur de métaux
金属探知機
金属探知機とは、磁気誘導という物理現象を利用して金属の位置を特定する装置です。
例えば、セキュリティの分野では、空港で航空機の乗客が隠した武器を検出するために、軍事の分野では、地雷除去のために、レジャーの分野では、様々な埋もれ物を探すために、考古学分野では、古代の物を探すために、医療の分野では、MRI装置を使用する前に金属を検出するために、使用されています。
考古学的・歴史的遺産への被害を抑えるために、フランス 、スイス、スペイン、ベルギーなど各国で金属探知機の使用が規制されているので、使用する際にはその国の法律に従いましょう。
スイスのニュース
2019年9月25日のニュースに、”金属探知機で宝を見つけた男性が罪に問われる” と報道されました。
スイスの Prêles プレルという村で3500年前の青銅の手を金属探知機で発見しました。これを発見した人に2500スイスフラン(2300ユーロ)の罰金が科せられ、裁判所は、遺産保護法違反の罪で有罪判決を下したというニュースです。
この男性は、2017年10月7日ベルン・ジュラ地方のプレル村近くの畑で、農地を掃除するために金属探知機で草原を散策した男性は、考古学的に価値のあるお宝を発見をしました。薄い金板で彫られたブロンズの手彫りのこの横には、ブロンズの短刀の刃と人間の肋骨が埋まっていたといいます。すぐにこれらの遺物をベルンの考古学サービスに引き渡しました。しかし、無許可で金属探知機を使用したことで彼は告発されてしまったのです。

アレクサンダー・グラハム・ベル
1881年7月、銃撃された第20代アメリカ大統領ジェームズ・ガーフィールド(第20代アメリカ大統領ジェームズ・ガーフィールドは、二人目の暗殺された大統領)を治療した外科医は誰も彼の体に残っていた弾丸を見つけることができませんでした。そこで、療養中の大統領の元へアレクサンダー・グラハム・ベルを呼び、からだに残っている弾丸を見つけてほしいと頼みます。
アレクサンダー・グラハム・ベル(スコットランド生まれ、世界初の実用的電話の発明で知られている)は、1881年には、金属探知機を発明していたとされています。大統領ジェームズ・ガーフィールドの体内に埋まっている弾丸を見つけるため、金属探知機を素早く組み立てました。試験では、うまく機能したにもかかわらず、大統領が横たわっていたベッドの金属物が原因で、実際には、金属探知機で暗殺者の弾丸を見つけることはできませんでした。
フランスの法律
金属探知機の使用は、1989年12月18日に制定された法律第89-900号(L542-1条)に基づいて行われています。フランスの考古学的遺産を保護するために作られました。

考古学目的で金属探知機を使用する場合は、事前の許可が必要となります。
1989年12月18日の法律では、考古学目的での金属探知機の使用は、国と土地の所有者の二重の認可が必要となっています。
第716条 – 1803年4月29日に公布された法律1803-04-19について、
「宝物の所有権は、自分の資金で発見した人に属し、他の人の資金で発見した場合は、半分は発見した人に、半分はその資金の所有者に属する。宝物とは、誰もその所有権を正当化することができない隠されたものや埋もれたもので、偶然に発見されたもの」歴史的発見物はすべて申告しなければならず、国はその後の補償を条件に、それらを適切に処理する権利を留保することに留意しなければなりません。
自治体の条例
自治体の条例では、ビーチを管理したり、金属探知機の使用を制限したりすることができます。
例えば、ビアリッツのビーチやノルマンディー上陸地のビーチでは金属探知機の使用が禁止されています。ニースの自治体は、金属探知機使用可能な場所を限定しています。ダンカークの自治体では、利用者が快適に過ごせるように金属探知機の使用時間を制限しています。海岸での金属探知機の使用については、市町村の役場に問い合わせてください。