2026年のフランスの就労手当(La prime d’activité)は、物価高騰に対応するため4月1日に改定(引き上げ)が行われました。
就労手当(La prime d’activité)とは
就労手当は、低所得の労働者に対してCAF(家族手当基金)またはMSA(農業社会保険組合)から支給される収入補填金です。就労の維持や再開を促すことを目的としています。
主な仕組みとポイントは以下の通りです。
受給条件
申請するには、以下の条件を満たしている必要があります。
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年齢:18歳以上であること。
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活動状況: 職業活動(給与所得者または自営業者)を行っている、あるいは一時的解雇(休業)手当を受けていること。
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居住: フランスに安定して居住していること(年間9ヶ月以上)。
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国籍: フランス国民、EU経済領域(EEE)市民、または(EU圏外の場合)5年以上継続してフランスに合法的に滞在していること。
手当額の計算
支給額は固定ではなく、以下の要素を考慮して個人ごとに計算されます。
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世帯構成に応じた基本額。
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世帯の職業収入の61%。
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個別のボーナス(加算)。
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差し引かれるもの: 世帯の総資源(給与、住宅手当、家族手当など)。
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注意: 計算は3ヶ月単位で行われます。受給額を更新するために、3ヶ月ごとに収入を申告(Déclaration trimestrielle)する必要があります。
所得制限(目安)
参考までに、単身・子供なし・住宅手当なしの場合、月額の純収入(Net)が約1,900ユーロ以下が目安となります。この基準額は、既婚・パートナーの有無や子供の数によって大きく変動します。
申請方法
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オンライン申請: 手続きはすべてオンラインで完結します。
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四半期報告: 受給が開始されたら、支給停止を防ぐために、3ヶ月ごとにマイページ(Mon Compte)から収入を報告するのを忘れないようにしてください。
2026年4月の主な変更点
2026年度予算(Loi de finances 2026)に基づき、
約300万世帯を対象に平均で月額約50ユーロの増額となるような調整が行われました。
これは主に、個人の労働収益に応じた「ボーナス部分(Bonification individuelle)」の加算によるものです。
基本となる算定額(Montant forfaitaire)
世帯構成の基準となる基本額が、2025年の633.21ユーロから638.28ユーロ(0.8%増)に引き上げられました。
所得制限の目安(2026年版)
給与所得のみの場合、受給できるかどうかの境界線はおおよそ以下の通りです。
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単身(住宅手当なし): 月額ネット収入 約2,022 € まで
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カップル(子供2人、片働き): 月額ネット収入 約3,450 € まで
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学生・見習い(Apprenti): 月額ネット収入 1,117.26 € 以上であること
計算式の微調整
計算式内の「労働収入の算入率」が、従来の61%から59.85%に変更されています。
住宅控除(Forfait logement)について
住宅手当(APLなど)を受給している場合、または持ち家(ローン終了)や無償居住の場合は、以下の金額が「収入」としてみなされ、手当額から差し引かれます。
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1人世帯: 75.99 €
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2人世帯: 151.97 €
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3人以上: 188.06 €
申請のポイント
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Net Socialの確認: 2024年から給与明細に記載されている「Montant Net Social」の額をそのまま申告に使用します。
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3ヶ月ごとの申告: 2026年も引き続き、3ヶ月に一度の収入申告(Déclaration Trimestrielle)が必須です。


