私は、精神科医・心理学者のカール・グスタフ・ユングのファン!
日常生活する中で、ユングから学ぶことが多々あります。
今回、気になった題は「人を忘れられない理由」について、
この”人”とは、好きな人、嫌いな人、気になる人、同僚など…
この事は、単なる記憶や感情の問題ではなく、
あなた自身の深い内面がその人を通してあなたに語りかけているとユングは言うのです。
なるほど…やっぱりユングって凄い人物です!
ユングの心理学「人を忘れられない理由」
ユングの心理学において、「人を忘れられない理由」は、無意識や元型(アーキタイプ)、
投影、自己との関係など、深層心理の観点から解釈できると言うのです。
忘れられない同僚を例に、皆さんに説明します。
アニマ・アニムスの投影(感情的な惹かれ方がある場合)
ユングは、男性の無意識にある女性的側面を「アニマ」、
女性の無意識にある男性的側面を「アニムス」と呼びました。
人を強く惹きつけて忘れられない場合、それはその人に自分のアニマやアニムスを
投影しているからかもしれません。
その同僚が、あなたにとって「理想の女性像/男性像」あるいは
「自分に欠けている内的要素」を体現していると、
あなたに強い印象を残します。
• 自分の理想像や内なる欠けた部分をその相手に見てしまう。
• 忘れられないのは、実際の相手というより「自分の内面との対話」が関係している。
シャドウ(影)の象徴(苦手意識・嫉妬・対立がある場合)
逆に、「嫌いだけどなぜか忘れられない」「イライラするけど気になる」
と言うような同僚は、あなたのシャドウかもしれません。
• 自分が抑えている側面(野心、強気、自由奔放さなど)を、その同僚が持っている。
• あなたの無意識はそれを「統合せよ」と訴えている。
共時性としての出会い
その同僚との関係が、あなたの人生や価値観に何か重要な「気づき」や「変化」を与えたなら、
それは”意味のある偶然(共時性)”かもしれません。
• その同僚と一緒に働いている職場は、実は偶然ではなく必然性があるように感じる。
• あなたの無意識が「意味のある偶然(共時性)」として、その人を記憶に刻むのです。
個性化の鍵となる人物
その同僚との関係が、あなたにとって「自分をより深く知る」「成長する」
きっかけになっているなら、
その人はあなたの個性化の旅における「内なるガイド」なのかもしれません。
ユングは、人生の目的を「個性化(Individuation)」、
自分だけに与えられた、かけがえのない意味を人生に見出し、
それを全うして自分らしく生きることと言っています。