タラソテラピーの歴史とフランス| タラソテラピー&ライフ

タラソテラピーの歴史とフランス

thalasso タラソテラピー

タラソテラピー(海洋療法)

ギリシャ語 『 thalassa thérapeia タラサ テラピア(海の治療)』の語源からフランス語で 『 Thalassothérapie タラソテラピー 』と呼ばれています。
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タラソテラピーとフランス

タラソテラピーは、治療効果が認められている海洋資源(海洋性気候、海水、海泥、藻類、砂、その他の海から抽出された物質など)利用して、治癒や予防する療法です。

海から抽出された物質「自然だけが病人を癒す」と紀元前5世紀のヒポクラテスは断言しています。西洋医学の父は、すでに関節のトラブルや腰痛の治療に海水浴を勧めていました。

中世のヨーロッパでは、人々は、水が病気を運んでくると思っていました。キャサリン・アッシェンバーグの著書『図説 不潔の歴史』によると、水が体に穴を開け、そこから危険な病原体が体内に侵入してくると人々が信じていたことが書かれています。 ”風呂で伝染病になる” と言われ嫌われていました。しかし、その後ヘンリー3世の最初の外科医アンブロワーズ・パレは、君主のヘンリー3世に「海で入浴してかさぶたを治す」ように助言し、フランスのディエップで治療したことで、歴史が変わっていきます。

タラソテラピーは、変性リウマチ、脊髄痛、特定の皮膚病などに効果的な治療方法として伝えられてきました。

現在フランスでは、インターネットの普及で誰でも簡単に予約してタラソテラピーを満喫できる環境になっています。また、タラソテラピーの存在する場所では観光局と共同して、街の活性化につながっています。

そして、タラソテラピーの隣には当たり前のようにカジノがあります。旅行の分野ではタラソテラピーの施設は重要な存在で、フランスの文化と言っていいくらいフランスに浸透しています。

タラソテラピーの歴史

古代には、すでに海が人間の悪事を洗い流していました。

ギリシャの詩人エウリピデスはこう語っています ー 海水の恩恵は、アテネの市民の特権である。

「歴史の父」と呼ばれていたギリシャのヘロドトスは、「太陽と海の治療はほとんどの病気、特に女性の病気には不可欠である」と書いています。

1世紀後、ローマ人と温泉 ー 性別の区別なく海の恩恵を称える機会を提供しました。その後、泥風呂や海風呂は様々な病気の治療に広く使われていました。”クレオパトラは死海の泥を届けてもらった”と言う有名な話しがあります。

16世紀、ジョン・フロイヤー博士(イギリス)は、古代人の教えを復活させ、数多くの歴史的な事例を用いて、海水を用いた最初の治療試験を実施し、ハイドロセラピーの効果についての研究を裏付けました。彼はまた、新生児や遺伝性疾患を防ぐために洗礼式の間に水に赤ちゃんを完全に浸漬することを牧師に推奨していました。

1750年、リチャード・ラッセル博士(イギリス)は、海水を飲んだり入浴したりすることで病に効くことを宣言した論文『De tabe glandurali sive de usu aquae marinae in morbis glandularum 』を発表しました。

1778年にフランス初のタラソテラピーセンターがディエップに開設されました。当時は、麻や浴具を配り、浜辺の桟敷造りの露天風呂でした。

1820年にタラソテラピーの進化ーディエップの建物の中で温められた海水を使って血管拡張の原理を活性化し、微生物の交換を可能にしました。この事により、治療はビーチではなく、海水を温めることが可能な建物の中で行われるようになりました。

ルイ・フィリップの時代のブルジョワジーの繁栄期には、世俗生活が華やかに繰り広げられます。劇場、舞踏会、コンサートが夜を盛り上げ、水上町や海辺のリゾート地でしか認められていなかったカジノがオープンし、鉄道ができ、「海洋温熱主義」が発展しました。

1865年、クレミュー出身の医師 Joseph La Bonnardière (ジョゼフ・ラ・ボナルディエール)が、「タラソテラピー入門」と題した論文の中でタラソテラピーという名前を紹介しました。

1888年、アンリ・アベレーネ医師は、患者のために、サン・ジル・クロワ・ド・ヴィの別荘で海水を温めたバルネオセラピーを開発しました。

1894年、ブローニュ・スール・メールでは、海水浴と水文学に関する最初の国際会議が開催され、150人の医師が集まりました。

1899年には、ルイ・ウジェーヌ・バゴ博士がブルターニュ地方のロスコフでタラソテラピー研究所(l’Institut de Rockroum)を開設しました。リウマチの水治療法を開発しました。技術革新は海水を加熱することから成り、リウマチの治療に否定できない結果をもたらしました。観光局の創設者でもあります。

タラソテラピーの創始者は、この分野で科学的根拠を発表した、1904年に “L’eau de mer, milieu organique “を発表したレネ・カントン博士であることは間違いありません。その後、レネ・カントンは、「マリンメソッド」と呼ばれる海水治療法を提唱し、当時の疫病であった胃腸炎に苦しむ数千人の子供たちを救った治療院を開院しました。数年の努力の末、その働き方に十分満足していたため特許を取得し、「カントンのプラズマ」という名前で製品登録をしています。

第二次世界大戦後、タラソテラピーは存在していましたが、実際には聞かれなくなりました。1961年にタラソセラピーを再開したのはフランスでのみです。それ以来、使用する海水については、塩分濃度と細菌学の観点から課せられた要件を満たさなければならないなど、タラソテラピーに対する規制ができました。現在、タラソセンターで提供されている分野は、幅広く多様であり、人々のニーズにあったタラソテラピーを次々と提供し、ますます発展しています。

タラソのメリット

海水は、多くのミネラル塩と微量元素を含みます。これらの要素は人間の体を充電してくれるのです。海水は血漿との量的・質的なイオンの類似性が非常に強く、皮膚の中へ、イオン性元素を通過させることができることは実験で明らかになっています。このように、特定の微量元素に関して皮膚組織へ利用可能であることから、身体の主要な機能のバランスを調整する上で海水がもたらす有益な生物学的効果が可能となるのです。

海水が体に与える浮力

海水が体に与える浮力のおかげで、体重の負担を受けることなく、足や腰、腕などが楽に動かせます。体重が10分の1に減るということは、陸上の10倍の運動が水中では可能ということになります。これに温熱の効果が加わると、さらにまた痛みを感じにくくなるのです。リウマチや神経痛、こわばった筋肉をほぐすことができるメリットがあります。

海水温36度で末梢循環を活性化

海水温36度は末梢循環を活性化させます。これにより、皮膚の毛穴を拡張させ、微量元素が体内を循環するようにします。リラクゼーション、筋肉の弛緩、全身の幸福感が得られます。

海水に含まれるミネラルイオンは皮膚を浸透

海水に含まれるミネラルイオンは皮膚を浸透して、不足している組織に選択的に結合します。浸透水温は、(35~37°)です。

海水には病原菌に対する抗生物質の力を持つ複合体を含む

海水には病原菌に対する抗生物質の力を持つ複合体が含まれており、病原菌の発生をブロックします。この力は静菌性といいます。

海洋性気候

海洋性気候は酸素を多く含む温帯気候で、冬は温暖で夏は涼しいのが特徴です。海は、カロリーを自然に放出します。夏(海水の温度は18~19度)では、海の空気は海岸線を冷やし、冬(海水の温度は8~9度)では海岸線を暖めます。温度変化が大きいことがリウマチ性疾患に有害であると言われていますので、この気候は治療するには最適です。

海からの偏西風

海からの偏西風は、ヨウ素、シリカ、臭素、その他の塩類はアレルゲンを含まない微生物学的に純粋なものであるという利点があります。また、これらの偏西風は、海洋エアロゾルと呼ばれる非常に微細な海水の飛沫を運んでいます。これらのエアロゾルには、気道の消臭効果があります。

明るさ

空気が澄んでいることと、水や砂に直接光や反射光が加わるため、海岸での明るさは格別です。UVA線は皮膚の色素沈着の原因になります。UVBは骨構造上のカルシウムの吸収をたすけます。(ビタミンD)

大気圧

大気圧は海辺で最大:1000~1020ミリバール。私たちは海面0にいます、酸素のこの高い分圧は、肺胞ガス交換の改善を可能にし、したがって、生物のより良い酸素化を可能にします。

藻類

藻類には、ミネラル元素(ヨウ素、カルシウム、リン、カリウム、マグネシウム、銅、亜鉛、コバルト、鉄、フッ素…)が非常に多く含まれており、ビタミンやアミノ酸も含まれています。この豊富な組成のおかげで、この藻類は抗ウイルス性だけでなく、抗菌性もあります。

アルゴテラピー

アルゴテラピーは、お肌をきれいにするだけでなく、何よりも必要不可欠なミネラル成分を補給することができ、健康を維持するためには理想的なトリートメントです。また、優れた化粧品も作っています。

海泥

海泥は、湾の底に蓄積され、自然の陸地と海の要素が混ざり合って沈降し、海の泥を形成します。硫化物が豊富に含まれているおかげで、海水に混ざった海泥は、体に塗ると毒素を集め、体を優しく浄化してくれます。それは、水と熱を保持する能力を生理的に作用するだけでなく、皮膚を介しても、その微量元素が作用します。海泥は鎮痛作用や再石灰化作用があることで知られています。

海水中の元素組織は人体や人血漿の元素組成に似ている

人体や人血漿の元素組成は、海水中の元素組成に似ていると言われています。生命が海水中で生まれたという「生命海洋起源説」もあります。下記の表を見ると納得する事でしょう。

地殻、人体、人血漿および海水中の元素濃度
地殻、人体、人血漿および海水中の元素濃度
京都薬科大学教授・桜井弘氏講演より引用 

まさに海水は、血漿に似た組成を持ち、体内に浸透吸収されることでバランス効果を発揮するため、この効果を維持するために、定期的にタラソテラピーすることをお勧めします。

タラソテラピーでは、リラクゼーションにつながる環境で心身をケアすることができます。
海水に含まれる微量元素やミネラル塩が体を活性化させ、毒素を排出してくれます。
マイナスイオンや微量元素が豊富な海の空気は、呼吸器系のトラブルやストレスを抱えた人の健康に貢献しています。

 

タラソテラピー治療を開始する前に、治療の内容が自分に合っているか知るために、医師の診察を受ける必要があります。タラソテラピー治療を行うことには禁忌事項があるので、医師に相談することが大切です。
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