先日、パリの”パラス”の前を通りかかった時のこと、
ホテル関係者が、歩道まで”レッドカーペット”を敷き詰め、
私は歩行者なのに、歩道を歩くことができず…、
レッドカーペットをよけながら、車道を歩いて目的地へ。
その時、感じたのは、階級の高い人は歩道で、私たち”庶民”は車道なの?!
レッドカーペットで、腑に落ちない体験をしました。
階級差別は、本能的に正しくないと感じる人は少なくないと思います。
しかし、今でもフランスは、社会階級です。
フランスの国旗「自由・平等・友愛」と現実
フランス人たちは、何でも階級をつけたがる傾向があり、
ホテル、ミシュランガイド、キャンプ場まで、星の数でランクを決めます。
さらに、貴族階級というのが現在でも存在していて、
一般の人には入れない社交界というものがあります。
また、軍の高級将校や政治家などは、ほとんどがある特定の学校卒業者であることなど、
フランスと言えば、フランスの国旗「自由・平等・友愛」のイメージがありますが、
現実は、社会階級が根強く続いている国なのです。
高級ホテル「Palace パラス」
パリの”パラス”とは?
フランスでは、ホテルの格付けの中で、5つ星ホテルよりも上のランクの
特に優れた高級ホテルを「Palace パラス」と言います。
一般にパラスの宿泊料金は、スタンダードなダブルルーム(朝食付き)で、
一泊 約600ユーロ(7万8千円)〜 800ユーロ(10万円)です。
ロイヤル・モンソーの 400m2 のフラットは、なんと1泊2万ユーロ(260万)以上します。
「パラス」の格付けを得るためには、
立地のよさや、歴史的・美的あるいは文化遺産としての価値、利用客のニーズに対応したサービス、
- フィットネス施設やスパがあること
- 多言語を話すスタッフがいること
- コンシエルジュ・サービスがあること
などが必須の条件となっています。
レッドカーペットを大切にする”パラス”
芸術と文化に強いこだわりを持つ、
「ホテル・ロイヤル・モンソー (Hôtel Le Royal Monceau Raffles Paris)」の
レッドカーペットで、
実は、今回の出来事を体験しました。
上記写真のレッドカーペットは通常、玄関口まで、
上流階級の客を出迎えるときにのみ、
レッドカーペットが車道の手前まで伸びるのです。
世界中から宿泊客が集まるパラス、その中でも、レッドカーペットを歩けるお客は何人いるのでしょうか?
フランスで、レッドカーペットと言えば「カンヌ映画祭」
レッドカーペットは「カンヌ映画祭」のシンボルのひとつ、
毎晩、上映会の参加者はこのカーペットの上を歩いてパレ・デ・フェスティバルの階段を上っていきます。
式典にレッドカーペットを敷くことで、格式高い雰囲気を演出、
レッドカーペット=スター!
レッドカーペットの階段を上ることは成功を意味し、
レッドカーペットが、人々に夢を与えているのです。
今年のカンヌ映画祭は、5月17日〜28日まで、