3月26日(土曜日)の夜から27日(日曜日)にかけて、フランスはサマータイムに切り替わりました。
そして月曜日、
ちゃんとサマータイムに合わせて起床時間をセットしたのに、
目覚まし時計の音が聞こえなかったのです!
いえいえ、覚えていないだけで自分で消して、また寝てしまったのです。
実は、睡眠時間が1時間短くなるサマータイム。
今まで、毎朝6時に起きていたのが、朝5時に起きることになるわけで…。
私の体内時計は、ついていかず、
寝過ごしてしまいました…。
急いで用意したので、遅刻はしませんでしたが、
仕事しながら、”目を閉じれば直ぐに寝むれる”けだるい一日を過ごしました。
夏時間と冬時間とサーカディアンリズム
フランスは、年に2回、3月と10月の末に時間変更します。
夏時間(サマータイム)と冬時間(標準時)への時間変更を毎年行っていますが、
人間には、体内時計「概日リズム(サーカディアンリズム)」があり、
体がすぐに慣れるものではない!と、
毎回感じています。
約24時間周期のリズム、「概日リズム(サーカディアンリズム)」とは、
人間や動物は、地球の自転による24時間周期の昼夜変化に同調し、
体内環境を積極的に変化させる機能を持っています。
また人間の場合、体温やホルモン分泌など体の基本的な機能も、
約24時間のリズムを示すことがわかっています。
体内時計とともに概日リズム(サーカディアンリズム)が乱れてしまうと、
眠気や頭痛、倦怠感、食欲不振などの身体的な不調が現れるのです。
心臓器官へのリスクも!
1976年に再導入された夏時間と冬時間は、
現在、生体リズムへの影響が問題視されています。
・ 睡眠不足が精神面に影響を及ぼす。
・ 心臓発作など循環器系のリスクを高める可能性がある。
・ 集中力の低下により労働災害が増加する。
生体リズムの変化や睡眠障害の問題が、心血管の健康に関連があることは、よく知られていますが、
特に、夏時間(サマータイム)に時間変更した最初の週には、
冬時間よりも心臓発作の人数が5%増加すると発表されています。
夏時間と冬時間の廃止に賛成、それとも反対?
2019年2月から3月にかけて、
「夏時間・冬時間の時間変更について」オンラインでアンケート調査を行ったところ、
200万人以上の回答があり、圧倒的に(83.71%)時間変更の廃止に賛成する意見が多く寄せられたのです。
参加した人の6割以上が「ネガティブな体験」「非常にネガティブな体験」をしたと答えました。
私もその一人です…。
選ぶなら、夏時間?それとも冬時間?
フランスの多くの国民は、日照時間の長い”夏時間”を希望しています。
夏にフランス旅行したことのある方は、ご存知の通り、
夜になっても”明るいフランス”に驚いたことがありませんか?
夏時間だと、太陽を満喫でき、ビタミンDも十分取り入れることができます。
その上、行動も活発になって、健康的な生活を送ることができるので、
夏時間のほうが好きなフランス人が多いのです。
いつ廃止?
EUは、2018年9月、2019年に時間変更を廃止することを提案していましたが、
Covid-19の影響を受けたEUは、2019年3月、2021年へ延期を決議しました。
その後、2022年に戦争が始まり、未だに延期されたままです。