1月のフランスのスイーツは、
『 Epiphanie エピファニー (公現祭)』に食べられるお菓子『ガレット・デ・ロワ』を紹介します。
公現祭とは、キリスト誕生を祝福するために東方より三人の博士(日本語で ”東方の三博士” と言われている)が来訪したことをお祝いする日です。
この日に、フランスで習慣として食べるスイーツが、パイ生地にフランジパーヌ(アーモンドクリーム)が入った円盤形のお菓子『ガレット・デ・ロワ』なのです。(地方や国によって違いがあります。)
1月のスイーツ「ガレット・デ・ロワ」
毎年、1月6日が「エピファニー」なのですが、フランスでは1月の第一週目の日曜日を家族でお祝いすることができるように「エピファニー」としています。
同時に、「エピファニー」を祝ってクリスマスが終わるのです。
なので、「エピファニー」を祝った後、街のイルミネーションやクリスマスの飾り付けを片付けます。
ガレット・デ・ロワの食し方
まず、参加人数分プラス1つ余分に切り分けます。(その余分のひと切れは、貧しい人のため)
そして、参加者の中で最年少の人が机の下に隠れます。それから、テーブルに付いている人が切り分けたガレット・デ・ロワをひとつひとつ指で指して”これは誰に?”と最年少の人に聞きます。最年少の人は、”その一切れは(名前)に”と答えていき、みんなに分け与えます。
実は、ガレット・デ・ロワの中には、”フェーヴ”と呼ばれる陶製の小さな人形などが入っています。
フェーヴが当たった人は、今年の王様又は王女ということになり、紙で作られた王冠をかぶります。この王冠を得た人は、今年一年間、幸福、幸運を授かるといわれています。
Voir cette publication sur Instagram
パリのチュイルリー公園とシャンゼリゼ通りから300mに位置するホテル·ド·クリヨンの2021年の「ガレット・デ・ロワ」です。フェーヴもとても素敵です。
ガレット・デ・ロワを購入
ガレット・デ・ロワを買う時には、4人分〜8人分と大きさが違います。必ず、人数を確認しましょう。
また、購入する際には、紙の王冠が付いてきます。店によっては、2つフェーヴ(王様と女王の為)が入っているガレット・デ・ロワもありますので、前もって買いたい店のガレット・デ・ロワをチェックするのもお勧めです。値段も様々です。
また、食べる前にそのままオーブンで軽く暖めなおすための特別な紙袋に入れてくれる店もあります。
東方の三博士 フランス語では「Rois Mages ロワ・マージュ」
東方の三博士とは、
星の動きや輝きから世界の情勢を見極める占星術師で、マタイによる福音書に、3人の占星術師が、星に導かれてベツレヘムの幼子イエスとマリアがいるところに行き、そして、ひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開け、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。と書かれています。
三博士の名前と特徴
• メルキオール Melchior
黄金。王権の象徴、青年の姿の賢者、中近東、ペルシャの王
• バルタザール Balthazar
乳香。神性の象徴、壮年の姿の賢者、アフリカ、アラビアの王
東方三博士がイエスに”黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた”ことがクリスマスプレゼントの由来とされており、今でもスペインやイタリアではエピファニーに子供達にプレゼントする習慣があります。
フランスのおススメの「Les Rois Mages レ · ロワ・マージュ」の映画
このエピファニーの時期になると毎年放送される「Les Rois Mages レ · ロワ・マージュ」の映画があります。
コメディアン”Les Inconnus”が演じる現代版『東方の三博士』で、面白いですよ。

今回、オリジナルな風味のバナナとキャラメルのココナッツアーモンドクリーム入り『ガレット・デ・ロワ』 を作りました。
『ガレット・デ・ロワ』のレシピは、こちらから


